インドの大学に通っていた時に驚いたことに、インド人は本当に暗記をすることが得意ということでした。頭の良い人であれば、教科書をまるごと一冊分暗記することは大して苦にならないことなので、いつも丸暗記をしてその教科書の通りに口頭試験の際に回答を口にすることができます。どうやら暗記に対してそれほど疑念を持っておらず、暗記をすることでテストを乗り越えているようでした。しかし、だからといって応用が全く効かないかと言えば、そうではありません。基本的なことを教科書で理解した上で、応用的な思考を難なく回答することができていたので驚かされました。このように、インドの教育では暗記を重視している用に思えてならなかったのです。それは、多かれ少なかれ宗教的な理由が影響していると考えられます。宗教によっては経典を暗記する必要があるため、それが教育に色濃く反映しているのではないか、という考えに思い至る結果となったのです。